四つ目の十字路を右へ折れてすぐに、その喫茶店はある。朝のひと時をゆっくりと過ごすとき、またじっくりと思索にふけるときなどに使わせてもらっている。 少し渋くなっているドアを押し開けると、からんころんと決して涼やかとは言えない音が俺を店に招き入…
僕らはすべてが真っ白な部屋に通され、そして少し離れて向かい合わせに座った。 僕の前には、よく熟したイチジクが、彼女の前には大きなサイズの、茹でたホワイトアスパラガス運ばれてきた。 僕はイチジクを二つに裂いて、しゃぶりついた。柔らかな甘みと溢…
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