光に包まれて

ホットミルクにチョコレートを溶かして
ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて
体を温かくしていく

 

今日はなぜか、昔のことを思い出した

 

それは小さい子供の頃
同じようにホットミルクをゆっくりと飲んで
パパとママにおやすみのキスをして
お気に入りのぬいぐるみを抱いてベッドに入って
突然周りが明るくなったときのこと

 

誰かが明るい光の中に立って
小さな七色のキャンディーをちりばめたような光に包まれて
ちいさな人影と一緒に姿を消した

 

それが誰だか知っているんだけど
パパもママも知らないって

 

でも私は知っている
消えていくときに
小さい人影が言ったの

 

”これは契約”
”お兄さんは連れていく”

 

私にはお兄さんがいたんだ
もう会えないかな
また会えるかな



nina_three_word.

Including
〈ぬいぐるみ〉
〈ホットミルク〉