コロッケそば
この駅は括りでいうと、新橋とか有楽町とかそのあたりの仲間だと思う(本当にそう思ってる?)。
ただ、有楽町ほどの健全な娯楽が隣接しているわけでなく、かと言って所謂イカガワシイお店の、でぃーぷなところのあるで無し(おー、そういう店が好みなのか)、そして新橋ほど古くからやっている飲み屋もそれほど見かけず。まあ言ってしまえば(言ってしまえ)、どこか中途半端で物足りないのだ(本当に言っちまったよこいつ)(なに様なんだろうねぇ)。
いや、古い店は多いのだ。何せ神田だ、いいところ江戸末期から明治大正昭和の初期の創業なんてのがたんまりある。だがな、そういう店っていうのはあれだ、閉まるのが早くてな。夜になってからいそいそ出かけてもダメなんだな(だったら昼間来ればいいじゃん)。
……誰だ、さっきっからポンポンポンポン野次飛ばしてくんのは。
(……分かってるんだろう? 俺は、お前だよ)
いやわかんねぇよ。なに上手いこと言ったなあ俺、みたいな空気出してんだよ。そういうこっちゃねぇだろ? 人が一生懸命になってなんとか話捻り出してる時に偉そうにチャチャ入れてくんじゃねーよ(お、おう。……でも一生懸命じゃなくて本来は一所懸命だから)。
うるせえよ。ちっと黙ってろ(はい、すみません……)。
で、なんだっけ? 今までので何言うかすっかり忘れちまったよ(神田。神田の事です)。
ああそうそう神田、な。
何にも無かった(あーあーあー言っちゃったよ)。
でもな、ちょっとだけいいことを言うぞ(何を)。
コロッケそばなんだよ、神田は(何言い出すんだこの人は)。
いやまあいいから聞け(神田まつやも藪蕎麦もあるって言うのにコロッケそばって)……聞けつってんだろうが(すみません)。
ほらさ(こらさ)どっこいさのさ、って何言わせてんだよ、そうじゃなくてな、コロッケそばって美味いだろ? でもそば好きからしたらジャンクで信じられないものが上に乗ってるわけじゃないか(まあそうだな)。だから神田もそんなもんで、ほらあ何言おうとしたか忘れちまっただろぉ?!
(神田は、ちょっとジャンクなお高く止まらない街ってことにしますか)お、上手いこと言うなぁ。そうそう言うことだようん。
(私はお前だからね。お前というコロッケが無いとコロッケそばにはならない、そういうことだ)。
神田