スモモの木

 叔父の家の、裏の畑に
二本のスモモの木があった

 

その木から取れるスモモは
とても甘く、爽やかに酸っぱかった

 

そして、叔父と叔母は
とても仲良く、畑仕事に精を出していた

 

ある年、片方のスモモの木に
いつもよりたくさんの
いつもより甘い実がなった

 

その年に、叔父は体調を崩し
旅立っていった

叔母はとてもとても悲しんだ

 

翌年、いつものようにスモモの木は実を付けた

 

片方のスモモの木は
ただ酸っぱいだけの実をつけた

 

それからもずっと
ただ酸っぱいだけの実をつけた