出なかった同窓会、その後の話

 以前書いたが、私は同窓会に出なかった。顔を見たくもない奴らがいるからだ。そのことは後悔していない。

 なぜ私が同窓会に出たくないのか - hyakuganとふっとさんのカストリ読物

 

 後悔していないはずだった。

 

 後日街中で、同級生に会った。そのときに言われた。
「Tがさ、お前に会いたがってたぞ」
 Tは、私の唯一といってもいい、親友と呼べる男だ。同じ趣味を、同じ夢を共有していた唯一の友だ。
 Tは夢へ向かって一直線に進んだ。
 私はその夢を諦めた。諦めてまたその道へやむを得ず舞い戻った。夢を追ってではない、飯を食うためだ。
 その友が会いたがっていた。私は友に不義理を働いたのだろうか。私のつまらないプライドなんて、何の意味があっただろうか。ひとり、煩悶をした。
 
 私の選択は間違っていなかった。
 そう信じなければ、遣る瀬がない。
 
 T、すまない。機会があればまた会えるさ。
 俺のつまらない意地を笑ってくれないか。