2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

はるよこい

はるよこい はるよこい はやくこい あるきはじめた みーちゃんが あかいはなをの じょじょはいて おんもへでたいと まっている という、童謡があります。この歌詞、これと言って不思議なところなんてありません。が、ただ一つ。 「じょじょ」って何だ? とい…

喉を通り過ぎる嫉妬はとてもとても苦くてお砂糖に漬けてしまえば甘美なお菓子に変わるのかしら 了 nina_three_word. Including〈 砂糖漬け 〉の〈 嫉妬 〉

ひがん

此岸と彼岸を隔てるものは洋の東西どちらでも川が流れているものよ西にゃステュクス、東にゃ三途渡し賃なら銭六文よ手甲脚絆の装束設え彼女を迎えに彼岸迄戻ってくれるというのなら反魂香とて試しましょうぞ逢瀬立ち切り彼岸と此岸神や仏のねぇもんだ彼岸に…

埋めちゃえ

今、目の前にある半透明の硝子で出来た楕円球聞けばそれは言霊を記録するカプセルだという ただし 誰が何を 記録したかもわからないという 流れ出る言霊は福音だろうかそれとも災禍だろうか いっそ割ってみたい気もするが 穴掘って埋めちゃえ 了 nina_three_…

宵の明星

それは例えば子どものころ 父との銭湯の帰り途 買ってもらったアイスキャンデーの嘘くさい甘さに満足して 父と見上げた空に輝いていた それは例えば彼女と二人 繋いだ手のほんのわずかな温もりだけを拠りどころに 手放し難くてゆっくりと 彼女を家へ送る道す…

扉、真理

隣人が壁を何度も叩いているのは、さっきからわかっている。でも、その叩く音が状況を悪化させていることを、彼(彼女?)は理解をしていない。その叩く音が、奴らを呼び寄せる一助となっているのを全くわかっちゃいないんだ。奴らを退ければ、僕はこの世界…