「ええ、このところね、陽気もずいぶんとあったかくなってね。こんな時はね、ちょっと一杯ひっかけていきたくなりますね、ええ、ええ。一杯ひっかけるったってね、威勢のいい旦那の煮売屋なんかはいけませんよ、もっとこうね、色っぽい年増のお店でね。ワイ…
その日、若者と俺は首都高速羽田入り口の近くのコンビニにいた。暖かい缶コーヒーを互いに一本づつ。その熱でかじかんだ指に再び血が通う。それを飲み干したらスタートだ。 キーを捻りセルボタンを押すと、スターターが悲鳴のような音を上げる。ワンテンポ遅…
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